2018年03月12日

老舗蕎麦庵 安田屋本店

安田屋本店1
安田屋本店
 
しずおか味な店
老舗蕎麦庵 安田屋本店

 
桜えび、自然薯、抹茶等
静岡の食材を活かすそば

 
安田屋本店の創業は慶応3(1867)年。
 
当時、安倍川・藁科川筋は、
良質なおそばの産地でしたが、
徐々に茶業に転換。
 
そこで当店では、大正時代に、三代目が、
おそばの国内最優秀産地である俳人・一茶の里
信州の柏原で契約栽培を始め、
以来、安定して最高の国内産そば粉を入手し、
年間を通じて、良質なおそばを提供。
 
2010年も、
10月8日から北海道産の新そばを打っており、
11月初旬には信州・柏原産の新そばを提供できそうです。
 
おそばを美味しく食べるには、
つゆがポイント。
 
その決め手となる出汁は、
春先の近海物のカツオを吟味し、
当店用の特別仕様で製造した
焼津産の鰹節を使用しています。
 
きょうの献立は、
静岡の旬の食材を活かした「駿府蕎麦懐石」。
 
①そば寿司(タイ、マグロ、ウニ)
②興津鯛の信州蒸し
③カキ南蛮
④ほんやま自然薯のとろろ
⑤折戸なすのそばサラダ
⑥桜えびかきあげ
⑦駿河そば
 (朝比奈産の高級抹茶を練りこんだ茶っきりそば、
 一番粉を使用した純白で上品な香りの大御所そば、
 せいろそばの3種類)
 
このほか、
桜えび花巻おろし、登呂そば、駿河そばなど、
地元の食材を活かしたおそばが好評を博しています。
 
五代目の安田裕さんは、
「挽きたて」「打ちたて」「茹でたて」の三たてを
信条にしています。
 
お客様の注文を承ってから、
おそばを茹で、天ぷらを揚げ、
薫り高いそばを最も美味しく召し上がっていただけるよう、
日々努めています。
 
 
 
五代目
安田 裕さん
 
メニュー
桜えび花巻おろし1050円
登呂そば(そば粉十割、手打ち自然薯とろろそば)1300円
駿河そば大海老天ぷら付1600円
駿府蕎麦懐石(要予約)3675円
 
営業時間
11時~20時30分
木曜定休
 
施設
48席
2階に30名様収容の宴会場あり
駐車場あり
 
所在地
静岡市葵区横内町53-1
電話054‐245‐0981
 
http://www.kibati-kai.net/02kamei/kameiten/sizuoka_yasuda/index.html
 
https://tabelog.com/shizuoka/A2201/A220101/22000761/
 
http://bit.ly/2p7ndmo
 
この記事は、2010年10月の取材時の内容です。
 
料理の内容や料金を改定している場合があります。
 
ホームページなどで、ご確認ください。
 
 
 
参考:2016年9月号掲載記事
安田屋本店2
 
徳川慶喜公と旧幕臣がつくった
静岡の食文化

 
老舗蕎麦庵 安田屋本店
五代目
安田 裕さん

 
当店の明治維新後のエピソードが、
そば漫画の大家・山本おさむさんが描く「そばもん外伝」
(コミック乱ツインズ2016年7月号に掲載)
で紹介されました。
 
大政奉還により、
新政府は徳川家を駿河七十万石に移封し、
水戸で謹慎していた最後の将軍・慶喜公も
駿府に居を移しました。
 
これに伴って旧幕臣やその家族、使用人などが
大挙して駿河に移住を開始し、
その数は十万人にのぼりました。
 
旧幕臣の多くは無禄(給料なし)で、
貧しい生活を余儀なくされました。
 
やがて中條景昭は、
山岡鉄舟、勝海舟、高橋泥舟らの協力を得て、
旧幕臣が牧之原台地で茶畑の開墾を行い、
自活の道を開くことを実現します。
 
「そばもん外伝」は、
茶畑の開墾に向かうまでの駿府の街での
旧幕臣たちの悩み、苦しみを描いています。
 
その中に登場する安田屋では、
薄口醤油・昆布などを使った関西風の味付けから、
旧幕臣の口に合う江戸そばの味付けに変え、
旧幕臣の心を癒したことが描かれています。
 
お金のない旧幕臣たちは、
山岡の依頼で、ツケで、そばを食べられるようになり、
山岡、勝、高橋は、支払いの代わりに、
書を残します。
 
三舟の書を眺めた慶喜公が、
安田屋の品書きを書く場面も紹介されています。
 
当店には、
やたらと水を入れない、
三本棒で四角にする、
汁は濃口醤油と本枯節を使うなど、
江戸そばの昔ながらの技術が伝えられています。
 
おそらく、河内庵さん、岩久さん、岩井屋さんなど他の静岡のそば店でも、
旧幕臣たちが口出しして、
自分たちの好みの味に変えたのではないでしょうか。
 
そして、慶喜公と旧幕臣たちによる
静岡の食文化の劇的な変化は、
すし、うなぎ蒲焼にも及んでいるようです。
 
※この漫画は、安田屋本店で読むことができます。


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Posted by 静岡商工会議所 広報室 at 14:01│Comments(0)そば
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